2011年11月7日月曜日

インターナショナルオーディオショウ2011 感想

今年は2日間かけてインターナショナルオーディオショウを見学してきた。出品されている製品のほとんどは高額で手がでるようなものではないけど、たまにはこういった超ハイエンドオーディオを聴いてみるのもいい。ただ所々、そこまで高くない製品の音だしをしているブースがあったので簡単に感想を書いておく。



国内の真空管アンプメーカーとして確固たる地位を築いているAir Tight。そのAir Tightの品質を比較的リーズナブルな価格で製品を提供しようというのがAcoustic Masterpiece。といってもそれでもそれなりのお値段はしてしまうが・・・。そのAcoustic MasterpieceのアナログプレーヤーとMy SonicのEminent Soloの組み合わせで聴くモノラルが素晴らしかった。Eminentなんて使っていたら良くて当たり前と言われればそれまでだが、それでもここまで凄いとは思っていなかった。音像の奥行き表現がステレオよりも深く、音が濃い。それでいてワイドレンジで高解像度。左右に音が定位するわけではないがが、それ以外はステレオに劣っているところは何一つないと言っていいだろう。

Axisのブースにて B.M.CのCD+DAC+モノパワーアンプ



今年から輸入されることになったドイツのオーディオメーカー。通常、オーディオ機器間は電圧伝送だが、それを電流伝送にしているのが特徴(但し、通常のオーディオ製品と接続した場合は電圧伝送)。また、音量調整はパワーアンプのゲインコントロール、小出力トランジスタでフローティングカスコード回路+LEFといった独自技術を使うことにより大出力を得るなどアイデア満載のメーカー。設計者によるとできるだけ、信号が通るセクションをなくすことにより信号の鮮度を落とさないようにしたそうだ。まさにその通りの音だった。ハイスピードで輪郭がハッキリした音。曖昧さや艶やかさなどは全く感じず、ストレートに音が飛び出してくる印象だった。正直、これだけの音が出て100万円を超えていないのにはビックリした。

他にも良い音を出しているブースはたくさんあったが、かなり製品が高額だった。しかしそういった製品も「一点豪華主義」で使ってみるのも面白い。

ショウを通じて感じたのは決して高額製品を買えば良いというわけではないこと。自分の求める音とベクトルがあった製品を買ってそれを使いこなすことで、自分にとってはどんな高額製品よりも良い音で音楽を聴くことができると思う。こういったショウではその自分の求める音のベクトルを明確にするために積極的に参加していくといいと思う。