2012年6月24日日曜日

Fundamental LA10

大手メーカーとは違った目線で様々なオーディオ機器をリリースしているSOULNOTE。そのSOULNOTEの別ブランドFundamentalからフラグシッププリアンプLA10が発売された。今までのSOULNOTEは50万円を超える機器は出していなかったが、このプリアンプだけは一切の妥協をせずに開発したため、100万円を超えるハイエンド機となった。

    


このプリアンプはゲイン0dB。純粋なボリュームコントロールとパワーアンプをしっかりとドライブすることに注目した、現代のプリアンプとしてあるべき姿を目指している。詳しいことはカタログを見てもらうとして、気になるのはやはりその音。100万もして、セレクタすらついていないプリアンプ。いったいどんな音なのかと思い試聴会に参加したのだが、正直言って「参りました」の一言しか出てこなかった。しかし、さすがにそれじゃあレビューにならないので少しは感想を・・・。

まず、空間がとても広く展開されてその空間に現れる音像にまったくにじみがない。当然、2chオーディオなのでスピーカーは2本ありその間に演奏空間が展開される。その演奏空間に楽器がそれぞれあるのだが、その楽器の位置が前後左右にまったくブレない。音の発生源がここまで明確に表現できるオーディオ機器はまず聴いたことがない。

では空間表現以外はというと、これがまったく特徴がない。しかしこの特徴のない点が恐ろしいレベルになって。いる。ともかく特出して何かが良いわけではなく、すべてのレベルが高い。そのせいで何が良いとか悪いとか言えるレベルではなくなってしまっている。

SOULNOTEはアーティストとリスナーの距離を近づけることを目的としている。今までは漠然とその言葉を聞いていたが、このLA10の試聴会で具体的にどんなことを目指しているのかが明らかになってきたと思う。