2011年10月31日月曜日

Phase Tech CS-1

Phase Techは2002年にブランド設立したオーディオメーカー。まだ設立から10年もたっていないが、既に一流のオーディオブランドとして認知されてきているのではないだろうか。設立当初はアナログカートリッジが非常に高い評価だったが、近年ではUSB DACなんかも高い評価を受けている。
私はPhase TechのP-3というカートリッジをメインに使っているが、流石にクオリティの高い音を出している。今まではストレートアームにこのP-3をつけて使っていたのだが、最近、MicroのDD-8というプレーヤーを譲ってもらった。このプレーヤーはユニバーサルアームなので、ヘッドシェルが必要になる。最初は以前使っていたヘッドシェルを使っていたのだが、Phase TechのCS-1が生産完了になるということで安くなったので購入してみた。


上の画像では至って普通のヘッドシェルに見えるが、実物は非常に美しい。わずかに光沢があり、触るのをためらうほどだ。また、指掛けが素晴らしい。最近のヘッドシェルは指掛けがストレートタイプのものが増えてきているが、そんなヘッドシェルを設計している人には是非このヘッドシェルを一度使ってもらいたい。ここまで指にフィットする感覚が味わえるシェルはなかなかない。指で針をレコード盤に下ろすのが楽しくてしょうがない。
さて肝心の音だが、これも素晴らしい。S/Nがきわめて高く音の純度が高くなる。定位もより明確になり音に力感が出てくる。ヴァイオリンの音は滑らかになり、ベースの音程が明確になる。ベースが明確になるので演奏のリズムが明確になり、自然と体がリズムに乗り始める。このシェルに変える前も同価格帯のものを使っていたが、明らかにこちらの方が好ましい音になっている。

このシェルは生産完了になり、新しくCS-1000というシェルに変わる。ここからどのように音が変わるのかはわからないが、かなり期待している。流石に買い替えようとは思ってはいないが、別のカートリッジを手に入れた際はこのヘッドシェルを買ってみようと思う。

2011年10月17日月曜日

ハイエンドショウトウキョウ 2011 感想

毎年、春と秋に東京交通会館にて行われるハイエンドショウというイベントに行ってきた。試聴した環境もあまり良くはないので、詳しいレビューはできないが、気になった製品がいくつかあったので、紹介しておこうと思う。

FOSTEX G1302MG

画像は旧モデル

FOSTEXのGシリーズのトールボーイスピーカーG1302がモデルチェンジされた。ユニット、キャビネット等に手を加えているようだ。音は前モデルよりもS/Nがすごく上がっているように感じた。ストレートな音の表現にがより明確になったように感じた。


オーロラサウンドはTI社を退社した技術者が立ち上げたオーディオメーカー。M2TECH社のUSB DDCを改良したり、プリアンプ作ったりしたりしている。今回発表されたのはLCR型のフォノイコライザ。モノラルミックススイッチがあったり、ミュートボタンが押しやすいように配置されていたりと、使い勝手がとても良さそう。音を聴いた印象はクセを感じない素直な音だった。




プロオーディオで有名なMANLEYが民生用に販売している真空管アンプ。iPodドックを搭載していて、とてもプロオーディオ出身のメーカーとは思えない。しかし音は力感があり、ピラミッドバランス。音を押し出す力がとても強い。なるほどプロオーディオメーカーが作ったものなのだと納得する音だった。

オーロラサウンドのVIDAとセットで聴いた。やはりクセを感じさせず音にストレスがなく出てくる。アナログらしさは当然あるものの、デジタルのようなS/Nの良さ、定位があるように感じた。


ハイエンドショウで鳴っている音はどこも、けっして良い音とは言えない。電源、部屋の環境が良くない上、大勢の人に音を聞かせるとなるとどうしても難しいのだろう。今回紹介して製品以外でもきっと良い音がする機器はあったと思う。しかし耳だけでそれを判断するのは難しい。こういったショウの場合耳よりも目(機器の素材や構造、技術情報等)で音を想像してから音を聴いて製品の特徴を判断するといいのかもしれない。

2011年10月11日火曜日

PRIMARE I22

20万円台でこれほど、デザインが美しいアンプは他にはないのでは?このデザインの素晴らしさゆえに、高級機と勘違いされて購入候補にあがらなくなってしまいそうだ。それほどPRIMAREのI22のデザインは素晴らしいと思う。
「この美しいアンプからどのような素晴らしい音が奏でられるのだろう?」そう想像するだけでも、とても楽しくなってくる。実際の音はスッキリとした音でありながら、力感もしっかり出してくれている。高域は美しく、チェンバロやギターの弾いた弦の音がとても魅力的だ。以前のPRIMAREのアンプは美しい音はあるが、スピード感があまりなかった。しかしI22はスピード感も十分に備わったように感じた。また、空間表現がこのクラスとしてはかなり上位にくる表現力を持っている。B&Wの805D組み合わせるとかなり奥行きのある空間を表現してくれた。色づけが少ないアンプではないが、不自然さはなく心地良い音から力感あふれる音まで、結構幅広い要求に答えてくれそうだ。