2012年7月5日木曜日

Audio Technica AT33MONO

アナログレコードを楽しむ人はそれなりに多いが、モノラル盤をモノラルカートリッジで楽しむ人はそこまで多くない。しかしモノラル盤にはステレオとはまた違った魅力が凝縮されている。しかし、モノラルカートリッジは試聴できる機会も少なく、そもそも商品自体が少ない。しかもカートリッジ自重が重いものも多くとても使いづらい。そんな中で、Audio TechnicaのAT33MONOは比較的、低価格で発売されているので試しに購入してみた。
Audio TechnicaのAT33シリーズといえばロングセラーとなっているシリーズ。現在でも33EVと33PTG/Ⅱが発売されている。その33シリーズをモノラル化したので性能としては十分だ。また、33シリーズをモノラル化しているのでステレオカートリッジとモノラルカートリッジでそろえることもできる。うまくいけば針圧調整もいらず、とても楽にモノラルカートリッジを使うことができる。

音はまとまりの良い、スッキリとしたサウンド。いわゆるモノラル特有の厚みは少ないが、広がりや奥行きのあるサウンドで決してステレオに見劣りするような音ではない。モノラルというと50年代がメインとなると思うが、全く古さが感じられない。盤の状態さえ良ければ、録音年代を当てるのは難しいだろう。

ただし、やはりモノラル特有の厚みやエネルギー感といったものもソースによっては求めたくなる時もある。ただ、そういったものも求めつつこのワイドレンジ感も得ようと思うと、かなり高価格のカートリッジになってしまう。この価格でここまでのクオリティを実現しているのは、さすがカートリッジの老舗メーカーといったところだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿